仙厓
七化狂言図
Sengai
Kyogen
掛軸 紙本 40,3cm×52cm(総丈126cm×65,5cm) 箱入
作品の状態について
画面、表装共に良い状態です。
表装締め直しを致しました。
東西/\新下り
穢土役者尾上
心七一世一代早や
かわり七なばけ
の狂言アレ/\
㝡初地獄
より餓鬼畜生修羅人間
天上六通りの所作事首尾
よふお目に留りますれハ佛とばけ
るか總方様への御暇乞ひ先つハ鬼しや/\
ヨイヤ口上難有し
南無阿弥陀佛/\
※ 踊り字(くの字点)は/\で表記。
〈読み〉
東西/\、新下り穢土役者尾上心七、一世一代早やがわり、七なばけの狂言、アレ/\最初地獄より餓鬼畜生修羅人間天上六通りの所作事、首尾よふお目に留りますれば、仏とばけるか総方様への御暇乞ひ、先づは鬼じや/\ヨイヤ口上難有し、南無阿弥陀仏/\。
〈語註〉
◯新下り=江戸時代、その年の顔見世の時、はじめて江戸の舞台に立った役者。
◯穢土(えど)=仏教で、煩悩によって汚れているこの世。三界六道の苦しみのある世界。浄土に対する言葉。この穢土と江戸とをかけている。
◯尾上心七=歌舞伎役者の尾上新七のこと。新七の名跡は江戸期から大正・昭和期までに五代を数えた。
◯所作事=歌舞伎舞踊のこと。主として長唄伴奏のものを指す。
◯首尾よふ=物事が都合よく運ぶこと。うまい具合に。
◯御暇乞ひ=①別れを告げること。告別。②休暇を願い出ること。
◯口上=歌舞伎などの興行で、役者または興行主が出演者の紹介や挨拶や出し物の説明などを舞台上から述べること。
◯難有し(ありがたし)=感謝の気持ちを表す語。かたじけない。
〈解説〉
江戸(穢土)からやって来た歌舞伎役者・尾上心七による早変わりを、地獄から餓鬼・畜生・修羅・人間・天上という六道輪廻の仏教的世界観にみたてた戯画です。人間の心の変化は、仏ともなれば鬼にもなることを口上に托して言っています。
腹掛けひとつの心七は、まずは鬼じゃとお面を被って奇怪な鬼に変じています。他には心七が口を開き目をむいて鬼になる図が確認されます。同じ構図の作品が複数伝わっており、お気に入りの図だったことが窺えます。これらは仙厓における風俗戯画の初期作品として貴重です。(Y)
作家について
仙厓義梵(1750~1837)は、美濃に生まれる。博多の聖福寺の住職を長年つとめ、軽妙洒脱な禅画を描いた。あまりにも人気で揮毫の依頼が殺到するのに困り、「断筆宣言」をしたこともあったほどだった。「うらめし...
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