富岡鉄斎
歳寒二雅図

Tomioka Tessai
Plum and narcissus

掛軸　絹本　115,5cm×35cm(総丈207cm×51cm) 水田竹圃箱書

作品の状態について

梅、水仙に使われている胡粉が剥落している箇所があります。
表装は良い状態です。

歳寒二雅
　鐵齋外史

(解説)
　「歳寒二雅」は「冬の寒い季節の雅かな二つの花」を意味して竹と梅を描きますが、本作では梅・水仙・霊芝を岩石に取り合わせています。梅花は冬の厳しい寒さの中、いち早く咲いて清香を放つことから春の魁(さきがけ)を、水仙は「仙」の字が共通することから仙人を表す吉祥画です。また、岩石は厳しい風雪にも毅然として耐え抜くことから不老の象徴とされ、霊芝もまた不老長寿を意味します。
　箱書は、昭和33年(1958)季春に日本画家水田竹圃(1883−1958)が記しています。竹圃は昭和33年7月11日(享年75歳)に亡くなるため、本作の箱書は竹圃が亡くなる数ヶ月前に記されたものです。(Ｙ)

作家について

富岡鉄斎（1836〜1924）は、京都に生まれた日本画家。

「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。

画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...

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