貫名海屋
三行書
Nukina Kaioku
Calligraphy
掛軸 絖本 144,5cm×51,5cm(総丈216cm×56cm) 山田古香箱書 松本雙軒庵旧蔵品
作品の状態について
画面、表装ともに大変良い状態です。
宿葉四時同一色高枝千歳
對孤峯此中疑有精霊在
為見盤根是臥龍
八十三菘翁
(読み)
宿葉四時 同じく一色、高枝千歳 孤峰に対(むか)う。
此の中 疑(うたご)うらくは精霊の在る有るを、為に見る 盤根是れ臥龍。
(口語訳)
密生した古柏の木の葉は一年を通して色を変えず青々とし、高い所にある枝は長い年月、孤峰と向かい合っている。これは精霊が宿る木なのだろうかと疑ったが、曲がりくねった木の根を見ると、臥龍がいることに気づく。
◯宿葉 密生した木の葉。 ◯四時 四つの季節。春・夏・秋・冬。 ◯精霊 草木・動物・人・無生物などの個々に宿っているとされる超自然的な存在。 ◯盤根 曲がりくねった木の根。 ◯臥龍 臥してうずくまっている竜。
(印章)
・「貫名苞印」白文方印
・「須静堂」朱文長方印
唐代・雍陶の七言絶句「武侯廟古柏」を揮毫した、貫名菘翁83歳の晩年の作品です。2ヶ所異同があります。三国時代の蜀の丞相・諸葛亮とその主君劉備などを祀る霊廟を「武侯廟」といい、そこに植えられた古柏を描写しています。
本作は、森田子龍編『書の古典 日本編』(書道出版社、昭和28年)に図版として収載され、春名好重著『書の鑑賞 日本編』(書道出版社、昭和28年)に「字形の大小、長短が前後・左右とよく調和しており、一幅の構成にすきまを見せていない。これはやはり練熟の結果であろうが、また菘翁が絵を描いていたので、構図に注意していたのが、自然条幅のまとまりをよくさせたのではないかと思われる。書は筆力雄健にして生彩に富んでいる。」と解説されています。また、『貫名菘翁』(二玄社、昭和37年)の中田勇次郎「貫名菘翁年譜」にも、本作のことが記されています。(Y)
作家について
貫名海屋(1778~1863)は、徳島県蜂須賀藩士の子で京都に住み儒学を教える一方、書画もよくし、長崎の鉄翁や、董其昌など明清の画家に傾倒した。儒者としても頼山陽等とは対照的な京都流の保守的な世界に身を置...
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