副島種臣
四行書
Soejima Taneomi
calligraphy
掛軸 紙本 139cm×65,5cm(総丈210cm×78cm) 箱入
作品の状態について
画面、表装ともに良い状態です。
看君达(達)高指春方笑
謂肥山橘柚黄買東
風花寒陰知只有昏
禍追咏忙 送元真歸郷
副島種臣
(読み)
君の高きに達するを看て 春方を指す、笑いて謂う 肥山の橘柚黄ばむと。
東風を買いて花さき 寒陰知る、只だ昏(くら)き禍有りて 追詠に忙し。
元真の帰郷するを送る。副島種臣。
(口語訳)
私はあなたが熟達するのを見守って、東方へ向かった。「故郷の山々になる橘柚は黄色を帯びた」と談笑した日のことを思い出すよ。今は、東風を招き寄せて花が咲き始めてはいるが、空が曇ると寒さも感じる季節だ。あなたが帰郷することが本当にショックで、昔の事を詩に詠むことで忙しくしている。
◯春方=東方。 ◯東風(こち)=春から夏にかけて吹く東寄りの風。氷を解き、春を告げる風として、古来雅語として取り入れられた。 ◯買=招きよせる、ひきおこすの意。 ◯寒陰=「陰寒」(=雲が曇って寒いさま)がある。 ◯知=感じるの意。
(印章)
・「副島種臣」白文方印
・「杏華春雨江南」白文方印
・「願華長好人長寿月長円」朱文長方印
故郷に帰る「元真」という人物へのはなむけの漢詩を揮毫した作品です。元真との別れを惜しんでいることが四句目に顕著に表れ、全身全霊を傾けて書かれています。力のこもった種臣の書は魅力的です。
石川九楊編『蒼海 副島種臣 書』(二玄社、2003年)に、高岡元真の為に書いた「炎帝神農氏黄帝軒轅氏位」「大汝貴神少彦名神位」(ともに明治17年の作)が収まっており、本作の「元真」も同一人物ではないかと推測できます。高岡元真(1843−1920)は、幕末から大正時代に活躍した熊本県出身の医師です。『肥後醫育史』で「肥後医育史上の功労者」と讃えられ、「温雅にして品格高く、事に処しては誠愨(=誠実なこと)、人に対しては懇切にて、何人もこれを推重せざるものはなかった」と述べられています。(Y)
作家について
副島種臣(1828~1905)は、佐賀市鬼丸に藩校弘道館教授であった枝吉種彰の二男として生まれ、32歳で副島家の養子となった。幼名は竜種、名は種臣、通称は次郎。蒼海は号で、他に一々学人がある。
父から薫陶を...
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