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富岡鉄斎
漁家楽図
Tomioka Tessai
Fisherman's Life
掛軸 絹本 126cm×42cm(総丈209cm×57,3cm) 共箱 二重箱入 富岡鉄斎鑑定委員会鑑定書取得保証致します。
作品の状態について
画面、表装共に良い状態です。
世泰時豐芻米賤買酒頗有青銅錢夕陽半落風浪舞
舟船入港無危顚烹鮮熱酒招知己滄浪迭唱仍扣舷醉
来擧盞酹明月自謂此樂能通仙遥望黄塵
道中客富貴于我如雲烟
明治卅九年七月大暑節寫此幷録唐六如詩
鐵齋外史
〈読み〉
世泰(やす)らけく時豊(ゆたか)にして芻米賤(やす)し、酒を買ふに頗(すこぶ)る青銅銭有り。夕陽半ば落ちて風浪舞ふも、舟船は港に入りて危顛(きてん)無し。鮮(なまうお)を烹、酒を熱(あたた)めて知己を招き、滄浪迭(かた)みに唱(うた)ひて仍(しき)りに舷(ふなばた)を扣(たた)く。酔ひ来つて盞(さかづき)を挙げて明月に酹(ささ)ぐ、自ら謂ふ此の楽(たのし)み能く仙に通ずと。遥かに望む黄塵道中の客、富貴は我においては雲烟の如し。
明治卅九年七月大暑節。此を写き、并せて唐六如が詩を録す。鐵齋外史
〈大意〉
世は太平で、しかも豊年なので、まぐさや米の値段が安い。だから酒を買う銭が沢山ある。夕日が半ば落ちて風の波が激しくなったが、舟船は港に入っているので、ひっくりかえる危険はない。新鮮な魚を煮たり酒を温めて友人を招き、かわるがわる舟歌を唱って、しきりに舷をたたく。酔っては杯を挙げて明月にささげ、この楽しみは仙人に通じるという。はるかに黄塵の舞う遠方の道を望見すると、名利を求める人々が奔走しているが、われら漁夫にとっては富貴の雲煙のように、はかないものだ。
〈解説〉
明治39年(1906)の大暑(この年は7月24日)、鉄斎71歳の時に制作した作品。中国・明の文人画家であった唐寅(1470-1524/号は六如)の「詠漁家楽詩」を賛に引いています。これと同じ詩を引いた作品に《大江捕魚図》(81歳の作、東京国立博物館蔵)があります。
漁民たちの自然の中で平和な生活を営む様子が生き生きと描かれています。網にかかった魚を捕る者、岸辺で「わしは今日これだけ獲れたぞ」とその日の漁獲量を競っているような者、酒を飲んで談笑する者、船の中で眠る者など、和やかで開放的な雰囲気を感じることができます。(Y)
作家について
富岡鉄斎(1836〜1924)は、京都に生まれた日本画家。
「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。
画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...
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