勝海舟
二行書

Katsu Kaishu
Calligraphy

掛軸　絹本　127cm×35,6cm(総丈184cm×49cm) 箱入

作品の状態について

書が書かれた当時から一度も表装修理が行われていないと判断します。
画面にシワがありますが、このまま保存した方が良いと考えています。

善為至寶一生用之不尽心作
作良田百世耕之有餘
　　辛未仲春　海舟散人

〈読み〉
善を至宝と為す、一生 之を用いて尽きず。
心を良田と作す、百世 之を耕して余りあり。

〈大意〉
善良な心はこの上なく貴重な宝であり、一生使い尽くされることはない。
心は肥沃な畑であり、百世代にわたって耕すことができる。

〈解説〉
　海舟49歳の時の作。善い行いを積み重ねるよう奨励する対句が揮毫されています。「心」を「良田」にたとえ、継続的な努力と耕作が必要であると言っています。(Ｙ)

作家について

勝海舟（1823～1899）は、江戸本所亀沢町で生まれる。幼少時、11代将軍徳川家斉の孫・一橋慶昌の遊び相手として江戸城へ召されている。一橋家の家臣として出世する可能性があったが、慶昌が早世したためその望み...

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