勝海舟
二行書

Katsu Kaishu
Calligraphy

掛軸　絖本　177,5cm×43,5cm(総丈227cm×63,5cm) 箱入

作品の状態について

画面真ん中あたりに少しオレがあります。
表装は書かれた当時のウブ表装だと考えています。

行雲流水見真性明月清風
故人来　乙酉晩春 海舟

〈読み〉
行雲流水 真性を見（あらは）す、明月清風 故人来（きた）る。 乙酉晩春。海舟。

〈語注〉
◯真性＝天性。うまれつき。

〈解説〉
　「乙酉晩春 海舟」という落款から、明治18年（1885年）海舟63歳の作だと分かります。詩の大意は、「空を行く雲と流れる水（深く物事に執着せず、自然の成り行きに任せて行動すること）は生まれながらの性質を明らかにし、明るい月夜に清らかな風が吹いてくるのは、旧友が久しぶりに訪ねてきたかのようだ」。(Ｙ)

作家について

勝海舟（1823～1899）は、江戸本所亀沢町で生まれる。幼少時、11代将軍徳川家斉の孫・一橋慶昌の遊び相手として江戸城へ召されている。一橋家の家臣として出世する可能性があったが、慶昌が早世したためその望み...

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