勝海舟
吟笑　一行書

Katsu Kaishu
Calligraphy

掛軸　絹本　131cm×41,5cm(総丈211cm×53,5cm) 箱入

作品の状態について

画面に少しオレがあります。
表装に少しヨゴレがあります。

勝海舟の真筆の一行書は大変珍しく、巷で出回っている一行書は大体のちにつくられた物です。

吟笑奔雲送雨還
　　海舟

〈読み〉
吟笑 雲を奔（はし）らせ 雨を送りて還る。海舟

〈大意〉
詩を吟じたり笑ったりすると、雲は激しく流れて行き、雨を降らせて、またもとの場所に戻ってくる。

〈語註〉
◯吟笑＝歌をうたったり笑ったりすること。

〈解説〉
　軽快にして瀟洒な作品です。紙面の両側に広く余白をとり、縦に流れる美しさがあります。「奔」の左に張り出した横画や「還」のしんにょうを右下に伸ばしたことで、大胆な字幅の変化が生まれています。また、紙面下部の大きな空間は余韻を感じさせます。(Ｙ)

作家について

勝海舟（1823～1899）は、江戸本所亀沢町で生まれる。幼少時、11代将軍徳川家斉の孫・一橋慶昌の遊び相手として江戸城へ召されている。一橋家の家臣として出世する可能性があったが、慶昌が早世したためその望み...

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