川上冬崖 (かわかみとうがい)
川上冬崖(1827-1881)は、長野県に生まれた画家。近代日本洋画の先駆者として知られる。
青年期に江戸に出て大西椿年について四条派の画を学ぶ。26歳で川上家の養子となって幕府の蕃書調所に出仕し、画学局頭取に進んだ。維新後は、洋画塾、聴香読画館を開いて小山正太郞や松岡寿らを育てた。明治4年(1871)に洋画指導のための訳書『西画指南』を刊行した。
長三洲や鷲津毅堂、奥原晴湖らと交流し、東京の漢詩の結社に頻繁に出入し、同時に数多くの文人画を手がけた。