和田英作 （わだえいさく）

和田英作(1874-1959)は、鹿児島県に生まれた明治-昭和時代の洋画家。幼少期に家族で上京。明治20年に明治学院予科に入学したが洋画家を志して中退。曾山幸彦、原田直次郎、黒田清輝らに教えを受けた。明治28年には第4回内国勧業博覧会で「海辺の早春」が入賞。翌年には白馬会創立に携わった。その後、東京美術学校（現・東京藝術大学）の西洋画科に編入して、卒業制作として代表作「渡頭の夕暮」を描いた。明治33年からフランスに留学してラファエル・コランらに西洋絵画を学んだ。留学中のパリ万国博覧会には「渡頭の夕暮」等を出品して賞を受けている。帰国後は東京美術学校教授となり、後に校長も務めた。また、文展審査員や帝室技芸員なども歴任。昭和18年には文化勲章を受章している。