曾我蕭白 (そがしょうはく)
曾我蕭白(1730~1781)は、京都の商家の生まれと伝えられる。伊勢方面での滞在もしられている。京狩野のながれを汲む高田敬輔の奇抜な画風を学び、奇怪で人を食ったような人物描写や、あふれんばかりの大胆な造形へと進んだ。
<群仙図屏風>は、そうした個性が最も強烈に押し出された時期の代表作である。あくの強い作品ばかりではなく、晩年の<月夜山水図屏風>に見られるような細密で破綻のない構図も見逃せない。
曾我蕭白の基準作品について
基準作品とは、注文主が分かり、描かれた年月が分かり、真筆であるという事に揺るぎのない作品などをさします。
曾我蕭白の作品の評価や価格は、基準作品と描き込みの差を比較することで決まります。なお、作品を比較する場合は、同じ年代に描かれた基準作品と比べること等が重要です。
【曾我蕭白の基準作品一覧】
久米仙人図屏風 六曲一隻 宝暦9年(1759年) ボストン美術館
制作時期を確定し得る最古の作品
李白酔臥図屏風 六曲一双 三重県立美術館
寒山拾得図屏風 二曲一双 個人蔵
林和靖図屏風 六曲一双 宝暦10年(1760年) 三重県立美術館
富士・三保松原図屏風 六曲一双 パワーズ・コレクション
楼閣山水図屏風 六曲一双 ボストン美術館
寒山拾得図 二幅 興聖寺 (重要文化財)
柳下鬼女図屏風 二曲一隻 東京藝術大学
雲龍図 四面 ボストン美術館
獅子虎図屏風 二曲一双 千葉市美術館
群仙図屏風 六曲一双 九州国立博物館 (重要文化財)
風仙図屏風 六曲一隻 ボストン美術館
群仙図屏風 二曲一双 東京藝術大学
後醍醐帝笠置御潜逃図 個人蔵
竹林七賢図襖 八面他旧永島家 三重県立美術館 (重要文化財)
唐獅子図 二幅 三重・朝田寺 (重要文化財)
蘭亭曲水図 個人蔵
柿本人麻呂図 兵庫・満福寺
雪山童子図 三重・継松寺
商山四皓図屏風 六曲一双 ボストン美術館
達磨図 個人蔵
美人図 奈良県立美術館
月夜山水図屏風 六曲一双 滋賀・近江神宮 (重要文化財)
山水図 双幅 京都・久昌院
虎渓三笑図 千葉市美術館
富嶽清見寺図 個人蔵
龍虎図 二幅 ボストン美術館