尾形光琳 (おがたこうりん)
尾形光琳(1658~1716)は、京で老舗の呉服商を営む雁金屋の主人・尾形宗謙の次男として生まれた。5歳年下の弟が陶芸家としてしられる尾形乾山である。生家の衰退によって絵師となり、天性のデザイン感覚をもとに近世の装飾絵画を大成させた。光琳作品は洗練された京の上層町衆の美意識の結晶と言える。元禄14年には、法橋に叙されているが、この叙任は光琳が御伽衆として仕えた公家の二条綱平の推挙によると考えられる。晩年は一時期、江戸に下り、津軽家、酒井家の大名家に仕えている。絵画の他に蒔絵や乾山焼の絵付けを手掛けている。