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作者不詳
大燈国師尊像
Unknown
Daito-Kokushi
掛軸 紙本 137,5cm×60cm(総丈209cm×69cm) 二重箱入
作品の状態について
大徳寺宙宝和尚が賛をしています。
画面、表装共に良い状態です。
表装締め直しを致しました。
箱書には松花堂昭乗が画を描いたとありますが、描き方から違う作家によるものだと考えています。
竹篦横揮疾於閃電未曽
下鉗鎚佛祖早煅煉接万
衲無巴鼻[鼻巴]師兩朝不露面
凜然威氣近傍難
一點霊光誰敢見
後醍醐帝震[宸]書御讃
文政改元戊寅十二月卄一日
二十傳法孫前龍峯宙寳宗宇焚香敬謄
※ 誤字は[ ]内に正しい字を註記した。
〈読み〉
竹篦 横に揮(ふる)ひて、閃電より疾(はや)し。未だ曽て鉗鎚を下さず、仏祖早く煅煉す。万衲を接して鼻巴無し、両朝に師として面を露(あら)はさず。凜然たる威気 近傍する難し、一点の霊光 誰か敢(あへ)て見ん。
後醍醐帝宸書御讃。
文政改元戊寅十二月卄一日。
二十伝法孫、前龍峯宙寳宗宇、焚香し敬謄す。
〈語注〉
◯竹篦(ちくへい・しっぺい) 竹製の細長い道具。特に、禅寺の竹のむち。 ◯閃電(せんでん) ひらめく稲妻。 ◯鉗鎚(けんつい) かみそりとつち。転じて、かみそりで頭髪を剃り落とし、鎚で身を打つこと。すなわち、禅家で教導の意に用いる。 ◯仏祖 仏と祖師。悟りを開き、正法を次代に伝えた仏者たち。 ◯煅煉 「煅」は「鍛」に同じ。ここでは、きびしい訓練や修養を積んで、技芸や心身を強くきたえるの意。 ◯無鼻巴 つかまえどころがない。捕捉することができない。 ◯凛然 心の引き締まるさま。りりしいさま。 ◯霊光 (1)霊妙な神秘の光。(2)天子の威光・恩徳。(3)自己の本性から発する霊妙な働き。
〈私訳〉
(大燈国師が)竹篦を横に振る時は閃電よりも速いというが、今までに一度も(竹篦を使って)教導したことがなく、仏祖たちは自ら進んで鍛練する。数多くの僧侶を教え導いているのにつかまえどころがなく、また、南北両朝の帰依を得ても顔色ひとつ変えない。この凜然たる威気は近寄りがたく、誰がどうして(大燈国師から)発せられる一筋の霊光を見れようか。
文政改元戊寅12月21日、二十伝法孫の前龍峯宙寳宗宇が後醍醐天皇宸書御讃を焚香し謹んで書き写した。
〈解説〉
竹箆を右手に持ち、法被を掛けた曲彔(きょくろく)と呼ばれる椅子に左斜め向きに座り、足元に沓床(くつどこ)とその上に沓という構図で描かれています。図上には、大徳寺四百十八世の宙寳宗宇の賛が付されています。款記によれば、文政元年(1818年)12月21日、宙寳宗宇が59歳の時に記したことが分かります。賛文は、京都・大徳寺所蔵の後醍醐天皇宸賛との伝承をもつ重要文化財《大燈国師像》の賛をそのまま書き写したもので、『大燈国師年譜』にも同じ記事が見られます。(Y)
【宙寳宗宇】1759-1838
江戸後期の臨済宗の僧。京都生まれ。大徳寺四百十八世。大徳寺四百六世・則道宗軌の法を嗣ぐ。仁孝天皇より大光真照禅師の諡号を受ける。天保9年遷化、79歳。
作家について
作者不詳
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