副島種臣
七言絶句
Soejima Taneomi
Calligraphy
掛軸 絹本 139,5cm×43,5cm(総丈199cm×57,5cm) 西村南岳箱書 箱入り
作品の状態について
画面に少しシミ、オレがあります。
表装に虫穴、イタミがあります。
自是人日富貴花瓶中春色
入吾家若教彼美相并致
雲鬢鬟邊五色霞 種臣
(読み)
自是(じし) 人日の富貴花、瓶中 春已に吾が家に入る。
若(も)し彼(か)の美をして相并(なら)びて致さしめば、雲鬢鬟辺 五色の霞。
(口語訳)
人日(陰暦正月7日)にいくつかの牡丹の花が咲き、もう私の家に春がやって来たことは自ら良しとしよう。もしも、あの素晴らしい牡丹に一斉に開花してもらえたならば、女性の鬢や鬟のあたりように豊かで美しい、五色霞のような美しい彩りであろうなあ。
◯自是 自ら良しとする。 ◯人日 五節句のひとつ。陰暦正月7日。この日、七種(ななくさ)の粥を祝う。 ◯富貴花 牡丹の花。 ◯雲鬢鬟 鬢は、耳ぎわの髪の毛。鬟は、まげ。女性の髪の美しいのを雲に喩えていう、「雲鬢」「雲鬟」の熟語がある。
(印章)
・「副島種臣之印」白文方印
・「水流心不競雲在意倶遅」朱文方印
・「詩巻長留天地間」朱文長方印
家の花瓶に生けた富貴花を詠んだ七言絶句を草書体で揮毫した作品です。書風・落款の書きぶり・使用印章から、50代前半の書と考えられます。清国漫遊から帰国(明治11年秋)後の、明治10年代前半の種臣の書は、焦燥感に駆られたような草書体の作品が多くなりますが、本作はたっぷりとした墨量で書かれているため、急き立てられた感じはあまりなく、趣の深い作品だと思います。
関防印「詩巻長留天地間」は、清国漫遊中に交流があった清人陳曼寿が明治10年(1877)冬至に刻したもので、この年末に種臣は上海を去って帰国します。箱書は、鑑定家西村南岳が、渡辺華山の命日にあたる昭和26年(1951)10月11日に記しています。この書については、「深くてまじりけがなく純粋で、潤いがあって力強い」「抜きん出た崖や急流で不純物を取り除くような慨嘆を感じる」と評しています。(Y)
作家について
副島種臣(1828~1905)は、佐賀市鬼丸に藩校弘道館教授であった枝吉種彰の二男として生まれ、32歳で副島家の養子となった。幼名は竜種、名は種臣、通称は次郎。蒼海は号で、他に一々学人がある。
父から薫陶を...
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