富岡鉄斎
大国主命神影

Tomioka Tessai
Daikoku

掛軸 紙本 128,5cm×32cm(総丈192cm×45cm) 共箱 富岡鉄斎鑑定委員会鑑定書取得保証致します。

作品の状態について

画面に少しオレがあります。
表装は良い状態です。

福自天来
　大正八秊十一月
　甲子日五百有甲子□(翁に頁)
　　　　　　　鐵齋百錬拜寫
※□(翁に頁)は、｢翁｣に同じ。

(読み)
福は天より来る。
　大正八年十一月甲子日。五百有甲子□(翁に頁)　鉄斎百錬拝写す。
(印章)
・｢富岡百錬｣白文方印　大正3年(1914) 羅振玉刻
・｢東坡同日生｣朱文方印　中華民国6年(1917) 呉昌碩刻
　　(訓読) 東坡と日を同じうして生まる。
　　(解説) 鉄斎の生日12月19日が蘇東坡と同じだったので、この号がある。
・｢惟丙申吾以降｣朱文楕円印　大正7年(1918) 桑名鉄城刻
　　(訓読) 惟れ丙申に吾以て降(うま)る。
　　(解説) 鉄斎は天保7年丙申に生まれたとの意。『離騒』の冒頭に｢惟庚寅吾以降｣とあるのにならう。

　鉄斎84歳の作です。左肩に大きな袋を背負い、右手には打出の小槌を持ち、米俵に座る姿で描かれています。七福神の大黒天を思い浮かべるかも知れませんが、これは大国主命が大黒天と習合して福の神、縁結びの神として民間信仰に浸透したことによります。
　落款にある｢甲子日｣とは、60通りある干支の一番はじめにあたり、吉日とされています。さらに大黒天のご縁日でもあります。晩年、鉄斎は決まって甲子日によく大国主大神を描いていたようです。(Ｙ)

作家について

富岡鉄斎（1836〜1924）は、京都に生まれた日本画家。

「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。

画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...

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