吉田公均
青緑天保九如図

Yoshida Kokin
Landscape

掛軸 絹本 120cm×51cm(総丈209cm×66,5cm) 箱入

作品の状態について

画面に数カ所折れがありますが鑑賞に影響する折れではないと考えています。
表装は大変豪華な裂が使われています。
細部まで大変緻密に描かれおり、見所満載の作品です。
吉田公均作品の名品です。

萬壽無彊
　慶應紀元乙丑嘉平月
　寫於宜月棲中
　江上村叟吉田均
(読み)
万寿無彊
　慶応紀元乙丑嘉平月、宜月棲中に写す。江上村叟の吉田均。

　吉田公均62歳の時、多くの画家が好んだ画題｢天保九如｣を揮毫した作品です。 ｢天保九如｣は、中国最古の詩歌を集めた『詩経』の｢小雅･天保｣に収まる、臣下が君主の長寿福禄を九つのものに例えて祝福する詩にちなみ、山・阜・岡・陵・川・月・日・南山・松柏の九つの瑞祥を描き込んだ理想の山水画で、吉祥画題として喜ばれます。　
　画面中央上には蓬莱山のような山が高く聳え、右上の遠山の横には太陽が、左端上には三日月が描かれ、奥行きを感じさせる壮大な山水画となっています。また賛には、健康で限りなく長生きしますようにと人の長寿を祝う語の｢万寿無彊｣が書かれためでたい一幅です。(Ｙ)

作家について

吉田公均(1804〜1876)は富山県に生まれた日本画家。
日本画を松村景文に、文人画を貫名海屋について学んだ。
はじめ人物、花鳥画を描き、貫名海屋についてからは山水を多く描いた。

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