釈宗演
達磨図

Shaku Soen
daruma

掛軸　絹本　100,2cm×33,5cm（総丈199cm×44cm）箱入

作品の状態について

画面、表装ともに良い状態です。

守時富貴
見後貧窮
　宗演并寫
(読み)
時を守れば富貴、後に見(あらは)るれば貧窮たり。
宗演幷せて写す。

　平成30年は釈宗演没後100年を迎える節目の年です。達磨の頭上に書かれた賛の現代語訳は｢時間を守れば富貴であって、(時間に遅れて)後から現れたならば、貧窮する。｣となります。
　福沢諭吉は釈宗演の慶應義塾内での立ち振る舞いを見て、「この僧、他日必ず一山の貫主であろう」と見抜いたといいます。彼が若い頃から持ち続けていた強固な意志と仏教を極めようとする情熱は書の上にも潜んでいます。その書は、屈託のない用筆で穏やかに筆を進めた様子が感じられ、余裕のある書ということができるでしょう。(Ｙ)

作家について

釈宗演（1860〜1919）は、福井県に生まれた臨済宗の僧。
京都妙心寺の越渓守謙のもとで得度し、曹源寺の儀山善来や、建仁寺の千葉俊涯のもとで修行した。
鎌倉円覚寺において今北洪川の法をついだ。
慶應義塾...

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