富岡鉄斎
萬竿竹屋図

Tomioka Tessai
Landscape

掛軸　絹本　131cm×52cm(総丈213cm×66,8cm) 共箱　二重箱入　富岡鉄斎鑑定委員会鑑定書取得保証致します

作品の状態について

画面、表装ともに良い状態です。

此築巖邊小書室我寄真
楽々無窮　鐵齋

〈読み〉
此れ巌辺に築す小書室、我 真楽に寄すれば 楽しみ窮まり無し。鉄斎。

〈語注〉
◯巌辺＝巌のほとり。
◯書室＝書屋。書斎。
◯真楽（しんらく）＝真の楽しみ。

〈大意〉
これは岩のほとりに建てた小さな書屋である。私が真の楽しみに心を寄せれば、その楽しみは尽きることがない。鉄斎。

〈解説〉
　高く生い茂る竹林に囲まれた、隠れ家のような書屋が描かれています。屋内の人物は、どのような真の楽しみに心を寄せているのでしょうか。竹の葉は、繊細な筆致で一枚一枚が丁寧に表現されています。背後には堂々とそびえる岩山。その山腹から流れ落ちた水が書屋の脇に流れ、麓には靄が立ちこめています。山に施された明るい代赭の色彩によって、秋の深い情趣が漂っています。(Ｙ)

作家について

富岡鉄斎（1836〜1924）は、京都に生まれた日本画家。

「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。

画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...

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