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富岡鉄斎
高士採蘭図
Tomioka Tessai
Figure Design
掛軸 紙本 138cm×53,8cm(総丈221cm×71cm) 富岡益太郎箱書 二重箱入
作品の状態について
画面に少しシミがありますが、鑑賞に影響するシミではないと考えています。
鍾得至清氣精神欲照人抱香懐古意
戀囶憶前身空色微開曉晴光淡
弄春凄凉恕怨望今日有遺民
讀鐡凾心史有此詩録此以塞
白 如誤作恕
鐵崖
〈読み〉
至清の気を鍾(あつ)め得て、精神 人を照らさんと欲す。
香を抱きて古意を懐(おも)ひ、国を恋(した)ひて前身を憶(おも)ふ。
空色微(かす)かに暁を開き、晴光淡く春を弄す。
凄凉として怨望するが如し、今日遺民有り。
鉄函心史を読みしに此の詩有りき。録して以て白を塞ぐ。 如を誤りて恕と作る。
〈大意〉
蘭は天地至清の気を集めて、その清らかな精神は人を照らさんばかりである。その蘭のよい香を抱いて懐旧の情にふけり、滅びた宋を慕って、わが前身は画師であったかなどと思う。空の色が、かすかに明るくなって暁に近くなり、晴れた光は淡く春めいている。この蘭の花は、ものさびしく怨みを含んで遠方を望んでいるようで、私もさびしく悲しい。今日私は宋の遺民なのだ。
鉄函心史を読んだところ、この詩があったので、録して空白をふさぐことにした。 「如」を誤って「恕」と書いてしまった。
〈解説〉
岩場に咲く蘭を、腰をかがめて採る高士が描かれています。高士とは、世間から離れて生活している高潔な人物のこと。本作は、「鐵崖」と自署されていることから、40歳代半ばから50歳にかけて描かれたと分かります。
賛には、南宋遺民である鄭思肖(1241-1381)の詩集『心史』中の『大義集』(1279年成書)にある「墨蘭」と題する詩を引いています。この詩は、鄭思肖が亡国の憂憤を墨蘭に込めたとされています。(Y)
作家について
富岡鉄斎(1836〜1924)は、京都に生まれた日本画家。
「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。
画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...
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