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福沢諭吉
二行書
Fukuzawa Yukichi
Calligraphy
掛軸 二行書 紙本 132,6cm×33,4cm(総丈192cm×47,1cm) 箱入 富田正文便箋附
作品の状態について
画面、表装ともに良い状態です。
表装締め直しを致しました。
鄙事多能少年日立身自笑却壊身
浴餘閑坐肌全浄曽是綿糸縫瘃人
浴後記感
〈読み〉
鄙事(ひじ)に多能なりき少年の日。立身して自ら笑う 却って身を壊(やぶ)るを。
浴余 閑(しずか)に坐せば肌は全く浄(きよ)し、曽て是れ綿糸もて瘃(あかぎれ)を縫いし人。
浴後に感を記す。
〈大意〉
わたしは子どもの頃、家が貧乏であったため、つまらぬ雑事を器用にこなせるようになり、体も頑強であった。ところが一人前の身分になってみると、われながらおかしいことに、かえって健康に故障が出てきた。風呂からあがって、ゆったりすわってみると、肌はすべすべとまったく清らかである。これがそのむかし、木綿糸であかぎれの傷口を縫った人間なのである。
風呂あがりに感じたままを書き留めておく。
〈語注〉
◯鄙事(ひじ)=一般庶民のする雑多な仕事。鄙事多能の語は、『論語』「子罕篇」に孔子の言葉として、「吾わかくして賤しかりき、故に鄙事に多能なり」とある。
〈解説〉
『福沢諭吉全集』第20巻に収録される「浴後」と題された、明治12年作の詩が揮毫されています。福沢諭吉が過去の苦労と現在の自分を振り返り、人生の移り変わりをしみじみと感じている様子が伺えます。
たっぷりと墨を含んだ力強い部分と、糸が絡まり合うように軽快に運ばれた線との対比が美しく、絶妙なバランスを生んでいます。文字の大小にも大胆な変化がつけられており、躍動感と緊張感を同時に感じさせる作品となっています。(Y)
作家について
福沢諭吉(1835-1901)は、大坂に生まれた思想家・教育者。豊前国中津藩士であった福沢百助の五男。大坂で緒方洪庵の蘭学私塾である適塾で教えを受け塾頭も務めた。その後、江戸に移り蘭学塾(後の慶応義塾)を開塾...
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