儀山善来
双幅

Gizan Zenrai
Calligraphy

掛軸　紙本　各96,5cm×28cm(総丈各187cm×40cm) 箱入

作品の状態について

画面に少しオレがあります。
左幅の1文字目に1箇所入墨があります。
表装は良い状態です。

山花開似錦
澗水湛如藍

〈読み〉
山花開いて錦に似たり、澗水湛（たた）えて藍の如し。

〈大意〉
山々に咲く花は錦のように咲き乱れ、谷は藍のような水を豊かに湛えている。

〈解説〉
　草書体で揮毫されるこの句は、単なる吉野の春景色を想わせるような語句ではなく、中国宋代の禅僧・大龍智洪がある僧に「永遠不滅の真理の本体は何ですか」と問われて応じた答えの語です。出典は『碧巌録』第八十二則。花が美しく咲き誇り、水が青々と満ちているさまが、そのまま永久不滅の真理の現れであることを示しています。(Ｙ)

作家について

儀山善来（1802〜1878）は、福井県若狭に生まれた臨済宗の僧。
岡山県曹源寺の太元禅師に師事し法をついだ。
妙心寺・和泉南宗寺の住持をへて曹源寺へとかえった。

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