白隠慧鶴
龍杖拂子

Hakuin Ekaku
Dragon's staff

掛軸　紙本　136cm×37,5cm(総丈224cm×51cm) 箱入

作品の状態について

画面、表装ともに大変良い状態です。
表装締め直しを致しました。
墨の濃淡もはっきりとわかる80歳代に描かれた優品です。

(読み解釈)
宝暦第八戊寅暦上何邊鈴木豊吉二十二歳破予両
重關所謂隻手与音聲也故書以證據掛重賞待勇夫者也

〈読み〉
宝暦第八戊寅暦、上河辺鈴木豊吉二十二歳、予が両重の関を破す。所謂(いわ)ゆる隻手(せきしゅ)と音声(おんじょう)となり。故に書して以て証拠す。重賞を掛けて勇夫を待つ者なり。

〈現代語訳〉
宝暦 8年（1758）、上河辺鈴木豊吉二十二歳は、私（白隠）の禅における公案の第一歩である「初関」を透った。世間一般に言われる「隻手と音声」（「両手をたたけば音がするが、では片手の音はどうか。それを聞いて来い」という問題と、これを透った後の「その音を止めてみよ」という2つの問題）のことである。故にこれを書いて証明する。立派な褒賞を与えることによって、さらに勇猛に精進してほしいのである(Y)

作家について

白隠慧鶴（1685～1768）は、日本臨済禅中興の祖と称される重要な禅僧。
駿河に生まれた。15歳で出家、臨済宗の禅僧となる。各地を巡歴して修行を積み、33歳で郷里の松陰寺に帰り、住職なる。本格的に書画を手が...

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