大谷句佛
白骨勧章結文書
Otani Kubutsu
Calligraphy
掛軸 絹本 127,3×49cm(総丈224cm×55cm) 南條文雄箱書 二重箱入
作品の状態について
画面、表装共に大変良い状態です。
表装は大変豪華な裂が使われ、堂々とした一幅です。
人間のはかなきことハ老少不定のさかひなれは
たれの人もはやく後生の一大事を心にかけて
阿弥陀佛をふかくたのみまいらせて念仏まうす
へきものなりあなかしこ/\ 乙夘春首 彰如敬書
※ 踊り字(くの字点)は/\で表記。
〈読み〉
人間のはかな(儚)き事は、老少不定のさかいなれば、たれ(誰)の人もはやく後生の一大事を心にかけて、阿弥陀仏をふか(深)くたの(頼)みまい(参)らせて、念仏もう(申)すべきものなり。 あなかしこ、あなかしこ。乙卯春首 彰如敬書。
〈大意〉
人間の命のはかなさは、老若にかかわらないことだから、どのような人も、いち早く後生の一大事(人間はいつか死ぬという事実)を心に留め、阿弥陀仏に深くおすがりして、念仏をされるべきです。恐れ多く存じます。
〈語註〉
◯老少不定=人の命運には定めなく、老人も少年もいつ死ぬか分からないこと。
◯後生(ごしょう)=のちの世に生まれ変わる。また、来世。
◯阿弥陀佛=西方十万億土のかなたに極楽浄土をつくった功徳によって仏となり、阿弥陀と尊称される。この仏の光明と誓願とによって救われる教えを浄土教という。
◯念仏=仏を思念すること。のち、仏の名号を唱えること。特に、浄土信仰において南無阿弥陀仏と唱えること。
◯あなかしこ=感動詞「あな」と形容詞「かしこし」の語幹から成る。恐れ多く存じますの意で、手紙文の終わりに用いて相手に敬意を表す語。
◯春首=春のはじめ。初春。
〈解説〉
室町時代の浄土真宗の僧、蓮如上人の消息(=手紙)風の法語「白骨の御文」の最後の部分を大谷句仏が揮毫したもの。款記に「乙卯春首 彰如敬書」とあることから、大正4年(1915)初春、句仏40歳の作と分かります。また、「彰如」は句仏の法名です。
「白骨の御文」は、朝に紅顔を誇っている身も夕には白骨と化する、はかない人間の実相(=すべての存在の、真実ありのままの姿。あらゆる存在の本性。)を説いています。(Y)
作家について
大谷句佛(1875〜1943)は、京都に生まれた浄土真宗の僧。
名は光演。東本願寺第23世法主となる。
絵画を幸野楳嶺・竹内栖鳳に学び、俳句は河東碧梧桐について学んだ。
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