東洲斎写楽 (とうしゅうさいしゃらく)
東洲斎写楽(生没年不詳)は、江戸時代中期に活躍した代表的な浮世絵師の一人。役者の特徴を誇張してデフォルメした作風で有名。
寛政6年(1794年)から翌年にかけてのわずか10か月間だけ錦絵の作品を版行して姿を消した謎の絵師。その間に発表されたのは約140点で、版元はすべて蔦屋重三郎。そのほとんどが歌舞伎狂言の役者絵であったが、相撲絵や武者絵なども少し描いた。
生没年や経歴は今も不明ではあるが、能役者の斎藤十郎兵衛(1763~1820年)が正体であるとする説などがある。
「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」「市川蝦蔵の竹村定之進」「三代坂田半五郎の藤川水右衛門」「松本幸四郎の肴屋五郎兵衛」「嵐龍蔵の金貸石部金吉」等の作品がある。