聖武天皇 (しょうむてんのう)
聖武天皇(701~756)は、文武天皇と藤原不比等の娘、宮子の間に生まれた。父帝が崩御した時、幼少であったため、祖母元明、伯母元正の二女帝の後、神亀元年(724)24歳で即位した。皇后は光明子。
唐風文化をとりいれて国政の充実をはかった。光明皇后とともに仏教を厚く信仰し、諸国に国分寺・国分尼寺を置き、東大寺を建立した。そして、国の安泰を願い大仏を造立した。仏教の興隆に伴い、美術工芸も著しく発達し、天平文化の隆盛をもたらした。
書道史上では、聖武天皇が書写したと伝えられる『賢愚因縁経』(一般には「大聖武」)、天皇31歳の筆「雑集」がある。