岸竹堂 (きしちくどう)
岸竹堂(1826〜1897)は、滋賀県に生まれた日本画家。
はじめ狩野永岳の門に入るが狩野派の様式にあきたらず、わずか1年で去る。
のちに岸連山に師事し、岸家の4代として養嗣子となった。
狩野・岸・四条の各派を折衷した独自の画風を創造し、動物画、特に虎の画を得意とした。
明治維新後、画家困窮時代に京都の友禅問屋「千總」で友禅の下絵を描いていた時に見た外国雑誌から洋画の影響を受け、いち早く洋画的描写を取り入れた。
竹堂の卓越した洋風描写の研究が竹内栖鳳に影響を与え、後の栖鳳芸術を開花させる事になる。
個性豊かな竹堂の芸術は京都画壇近代化の先駆けといわれている。
明治23年第3回内国勧業博覧会、26年にはシカゴ万博で受賞している。29年には帝室技芸員となる。
参考文献
◯岸竹堂とその芸術 京都府総合資料館 1979年