井上有一 (いのうえゆういち)
井上有一(1916-1985)は、東京に生まれた書家。東京府青山師範学校を卒業して小学校教員を務めながら、はじめは画家を目指した。その後、上田桑鳩に教えを受けて書に専念。森田子龍、江口草玄らと墨人会を結成に携わり、機関誌「墨人」の編集などを担当。「墨人公募展」や「書道芸術院展」「書の美展」「日展」等に作品を出品している。一字書を得意とし、戦後間もない時代に世界的に高い評価を得た。日本書道展(ニューヨーク近代美術館)、サンパウロ・ビエンナーレ国際展をはじめ、海外でも多くの展覧会に作品を出品した。「愚徹」「無我」「骨」「仏」「好」「母」「風」「貧」「鳥」「月」「刎」「鷹」等の作品がある。