鈴木其一
一行書
Suzuki Kiitsu
Calligraphy
掛軸 紙本 93cm×22,5cm(総丈164cm×24cm) 箱入
作品の状態について
書かれた当時の表装のままの、ウブな状態です。
画面、表装共に、少しオレがあります。
百慮不干神盤意豁
天保癸卯春正 畫生其一書
(読み)
百慮干(おか)さず、神盤(たの)しみ 意豁(ほがらか)なるべし。
天保癸卯春正、画生其一書す。
(口語訳)
(画を描く心構えは)くよくよしたことは何も考えず、精神がくつろいで、気分の広いのがよい。
◯百慮 色々な考え。 ◯神 精神。こころ。 ◯意 気持ち。思い。気分。 ◯春正 正月。 ◯画生 絵画を修行している若者。画家の弟子。
「天保癸卯春正」の年紀があり、天保14年(1843)、すなわち其一48歳の正月の作品です。其一の書幅は珍しく、さらには年紀のある本作は大変貴重です。『林泉高致』「画訣」に見える、山水画を描く際の心構えを述べた一節を行書で揮毫しています。『林泉高致』は、中国、北宋の画家、郭熙(かくき)の山水画論を、子の郭思が編集増補したもので、山水訓、画意、画訣、画題、画格拾遺、画記の6篇から成っています。
今年(2019年)の春、東京都美術館で開催された「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」において、「百鳥百獣図」双幅が日本初公開となりました。その左幅の署名は「天保癸卯春正 噲々其一謹寫」とあり、天保14年(1843)正月の制作であることが分かります。本書幅と同年同月の制作です。
山水鳥獣画である「百鳥百獣図」の制作の前に、山水画制作の指針として「百慮不干神盤意豁」の語句を、北宋時代の山水画論から引用して揮毫したのであろうか。本書幅は意義深い作品と言えるでしょう。(Y)
作家について
鈴木其一(1796~1858)は、神田の紫染職人の子に生まれた其一は酒井家家臣となり、抱一在世中にはその画風を守って草花図などを描いた。だが後年その造形は次第に大胆さを帯びるようになり、江戸琳派の革新とい...
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