酒井鶯蒲
花鳥図

Sakai Oho
Flower and bird

掛軸 酒井抱一賛 絹本 92cm×26,3cm(172cm×37,5cm)箱入

作品の状態について

画面の状態は良好です。
表装上下に少し汚れがありますが、鑑賞の影響にならないと考えております。
作品数の少ない鶯蒲の作品に、抱一が賛を入れた大変貴重な一幅です。

(読み)
昔見し 御花小判や けふのきく　鶯村

　酒井抱一が自詠の俳句を流麗な筆致で揮毫しています。その句は、文化年ころに世に送り出された抱一自撰の発句集『屠龍之技』に収められています。また、竹の家主人編『西鶴抱一句集』(文芸之日本社 明治41年)には、秋の部｢今日菊｣と題されています。屠龍の俳号を持つ抱一の句は、繊細で艶があり、洒脱なユーモアが心地よいと言われています。
　本作は、鶯蒲が花鳥を描き、抱一が俳句賛を書く、つまり師弟・親子の関係である二人によって作り上げられ、心がほっこりする嬉しい一幅です。(Ｙ)

作家について

酒井鶯蒲（1808～1841）は、江戸に生まれる。酒井抱一の養子となって書画や文学を学び、抱一の右腕として活躍する。抱一の没後は二代目雨華庵を継いだ。34歳で没したために残された作品は大変少ないが、堅実な画...

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