富岡鉄斎
山居修静図
Tomioka Tessai
Landscape
掛軸 紙本 130cm×32cm(総丈196cm×44,5cm) 共箱 二重箱入
作品の状態について
画面、表装共に大変良い状態です。
大正6年82歳の時に描かれた作品です。
陽明王子曰一個塵字昏了許多人
吾輩最忌此塵字(不去。社名可謂掃塵。)已後心上塵
口上塵筆墨塵(世路塵)都要掃却
右見燕居筆記
大正六年八月寫併録
八十二齢鐵齋外史
(読み)
陽明王子曰く、一個の塵字、許多の人を昏(くらま)し了(をは)る。吾輩は最も此の塵字の去らざることを忌む。社の名は掃塵と謂うべし。已後は心上の塵、口上の塵、筆墨の塵、世路の塵、都(すべ)て掃却するを要すと。
右は燕居筆記に見る。大正六年八月、写し併せて録す。八十二齢鐵齋外史
(大意)
明の大儒王陽明が次のように言っている。「塵(俗気)というものが、多くの人の良知良能の働きをくもらしてしまうのだ。我らは、この塵という奴が去らないことを、最も忌み嫌う。我らの結社の名は掃塵ということにしよう。以後は心の塵、口(言葉)の塵、筆墨(文章)の塵、世渡りの塵など、すべて掃いのけなければならぬ。」と。
(印章)
・「富岡百錬」白文方印 大正3年(1914)羅振玉刻
・「游惰之民」白文方印 大正6年(1917)桑名鉄城刻
出典・・・『商子』墾令「辟淫游惰民」
訓読・・・遊惰の民
意味・・・あそび怠る民
・漁夫図印 清人刻
(箱書き)
大正七年八月大暑日、自題簽。八十又三翁鐵齋外史。
賛の出典は『燕居筆記』書箋部、これを賛として揮毫した作品に《掃蕩俗塵図》(82歳)と《掃塵山窩図》(86歳、京都市美術館蔵)があります。
本作と同じ82歳の時に制作された《墨癖余筆帖》(辰馬考古資料館蔵)は、家蔵の古墨から16種を選んで墨に関する故事来歴を述べ、その墨を使用して描いた画と対をなす鉄斎の墨癖を語るのに欠かすことのできない試墨帖です。こうした墨への強いこだわりと優れた色彩感覚の持ち主であったことが、墨彩をより一層豊かなものとしました。
墨一色の濃淡潤渇のなかに効果的に彩色を用いるのは、鉄斎の水墨画の最も特徴的な表現で、その墨と色とが融合し両者を引き立て合っています。世俗を離れ山居で清談を交わす人物が描かれ、静かな時の流れを感じさせる作品です。(Y)
作家について
富岡鉄斎(1836〜1924)は、京都に生まれた日本画家。
「万巻の書を読み 万里の道を行く」の座右の銘を実践した鉄斎の作品は、壮大なスケールと存在感を放っている。
画は勿論、国学・儒学を修め、幕末には...
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