中林梧竹
乞朶•••

Nakabayashi Gochiku
Calligraphy

掛軸　紙本　151cm×58,7cm(総丈209cm×73,6cm) 箱入

作品の状態について

画面にシミがあります。
表装は良い状態です。

〈本文〉
乞朶栞鴎案先
牽郭振絲　梧竹

〈読み〉
乞朶鴎案を栞し、先牽振絲を郭す

〈語注〉
朶→樹木や葉、花や実が実り垂れる様子。他人の手紙の敬称、口いっぱいに頬張る様子
栞→古代は刊に同じ、削る、訂正する
鴎→隠居の隠喩
牽→こだわる、固執する、蔓延する
郭→開拓、拡大
振→揺らす、整理する、削除

〈大意〉
様々な人に意見を求め、隠居の意見を修正し、またすでに広まっている皇帝の詔書を整理する

〈解説〉
梧竹は70代前半で、六朝風の書体から抜け出し独自の作風を確立しています。
70代前半は長鋒筆を使っていましたが、80代を過ぎてさらに書の新境地をめざして中鋒筆・短鋒筆を多用するようになりました。
ほぼ等圧で自由自在な表現に溢れた線は何とも心地よい作です。（G）

作家について

中林梧竹（1827～1913）は、中林経緯の長男として佐賀県に生まれる。名は隆経、通称彦四郎、字は子達、号は梧竹、別に個閑、忘言、鳳栖軒、剣書閣主人がある。
弘化２年(1845)藩命によって上京し、山内香雪に入...

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