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風外慧薫
達磨図
Hugai Ekun
Daruma
掛軸 紙本 82cm×36,5cm(総丈171cm×48,5cm) 村上素道箱書
作品の状態について
画面、表装共に大変良い状態です。
天邊一鶚舞空飛鳥雀
檐籬勿可依活手放行
抛瓦礫撮来遍地奮獰威
讃共風外圖之
〈読み〉
天邊一鶚 舞いて空に飛ぶ、鳥雀檐籬 依るべきもなし。
活手放行 瓦礫を拋(なげう)つ、撮来遍地 獰威を奮う。
讃共。風外 之を図(えが)く。
〈私訳〉
一羽の鶚(みさご)が高空を旋回して獲物を狙っているため、小鳥たちは軒下や垣根に巣を作ることができない。
賭博の名手が放行(ほうぎょう)して投げ飛ばした瓦礫をつまみ取ってみると、あたり一面に恐ろしいほど激しい威力を示した。
〈語註〉
◯鶚 タカ科の鳥。水辺にすみ、飛びながら魚を探し、急降下して魚を捕らえる。うおたか。 ◯鳥雀 とりとすずめ。また、すずめ等の小鳥。 ◯檐籬 軒先と垣根。 ◯活手 『大漢和辞典』によれば「賭博の名手」の意。また、「活」には「生き生きとしているさま」の意味があり、「素晴らしい手の持ち主」と訳しても良いのかもしれない。 ◯放行 「把住」「把定」に対する語。修行者を練磨する手段の一つで、相手の機にまかせてやらせておくこと。 ◯瓦礫 かわらと小石。 ◯遍地 一面。全部の地。
〈印章〉
・朱文二重円印「風外」
〈解説〉
風外慧薫が得意とした達磨像の中でも多い半身達磨図。室町時代以来、禅林で好まれた最も典型的な構図で、墨の濃淡や墨面と線の巧みな使い分けによる独特のリズム感が感じられます。
賛は、風外慧薫が半身達磨図によく揮毫するもので、鷹の獲物を狙う瞬間を詠んでいます。後半の二句は『碧巌録』第三十一則・垂示に見える「放行するや瓦礫も光を生じ、把定するや真金も色を失う」(執着から離れて手を放してみると瓦礫でも輝きを放つ。しかし、放さなければ黄金でも色を失う)を踏まえたものと考えられます。また、風外慧薫の書体について、竹内尚次氏は「梵字書法を襲用したと見られる飛白体様式の飜転する書法」としており、本作の賛にもその特徴が表れています。
本作を納める箱の蓋裏には「大正第六年夏日 法族永興素道敬書」の記があり、村上素道(1875-1964)によって大正6年(1917)夏に書かれたと分かります。(Y)
作家について
風外慧薫(1568〜1654)は、群馬県出身で、曹洞宗の画僧。
小田原の成願寺で修行し住職となった。のちに上曾我の洞窟に住み、托鉢のかたわらに達磨や布袋などの画を数多く残した。
晩年には墓穴を掘らせて、そ...
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