古田織部 (ふるたおりべ)
古田織部(1543~1615)は、千利休の没後、その後を受け天下一宗匠として秀吉から徳川家康、秀忠に仕え、視覚的かつファッショナブルな茶の湯で一世を風靡した。
窓を多く取り広さも十分な茶室や、形はゆがみ躍動的な文様が器胎に躍る織部茶碗、窯で偶然ひしゃげ大きくひび割れたにもかかわらず面白いと取り上げられた伊賀焼の水指。
それらは一見利休好みと正反対のように見えるが、人と異なる創意工夫を専らにすることが第一義と考える利休以来の茶の湯は、かえって叶ったものであった。