古谷蒼韻 (ふるたにそういん)
古谷蒼韻(1924-2018)は、京都府巨椋池西の北川顔に生まれた書家。父は岩次郎、母はきぬ。7人兄弟の末子。
京都府立師範学校の4年時に中野越南と出会い、書を志した。越南の教えは「書の美の本質は造形の美もさることながら線から発する精神性が最も大切である」というもの。このため越南に私淑して書に没頭する。その後、辻本史邑、村上三島に師事し、日展をはじめ各展覧会で頭角を現す。主な実績は、1961年日展特選・吉田苞竹賞、1967年日展審査員に就任、1981年より現代書道二十人展出品(2013年まで)、同年の日展にて内閣総理大臣賞、1984年第13回日展出品作「萬葉歌」にて日本芸術院賞など。文化功労者、日本芸術院会員、日展顧問、読売書法会最高顧問、日本書芸院最高顧問、京都書作家協会会長など、書道界・美術界の要職を歴任して指導的役割を果たした。