歌川国貞 (うたがわくにさだ)
歌川国貞(1786~1864)は、初代歌川豊国に入門したのは15、6歳頃と考えられている。はやくから画才を発揮して、役者大首絵などで好評を博した。「源氏絵」という浮世絵の新しいジャンルを生み出した。
二代豊国を称した後は画風が類型化したとも言われるが、最晩年の役者大首絵シリーズは、役者の姿を余すことなく描くことに長けていた国貞の、集大成ともいえる作品である。
国貞は二代豊国と称したが、すでに初代に養子に入った豊重が二代を襲名していたため、今日では三代豊国として区別している。