吉田松陰 (よしだしょういん)
吉田松陰(1830-1859)は、長州に生まれた幕末の思想家・教育者。杉百合之助の子。若くから兵学と経学に長け、9歳時より藩校明倫館にて山鹿流兵学を講じた。嘉永3年からの九州遊学をへて、江戸にて、佐久間象山、安積艮斎、宮部鼎蔵、山鹿素水などの教えを受けた。嘉永5年に東北遊学のために脱藩。水戸や会津、秋田などを訪ねたが江戸に帰着すると処罰された。嘉永6年にはペリー来航で黒船を目撃し、外国留学を決意。翌年、ポーハタン号での渡航を試みるが失敗し、長州での国許蟄居となった。安政4年に松下村塾を開くと、久坂玄瑞・高杉晋作・伊藤博文・山県有朋ら後の指導者を多く育成した。安政6年、安政の大獄で江戸の伝馬町牢屋敷にて処刑された。