横井金谷 (よこいきんこく)
横井金谷(1761~1832)は、近江国下笠に生まれる。浄土宗の僧で、天明8年大火により自寺が被害を受け、西日本を旅し、30代で名古屋に定住、絵を呉春の門人である張月樵に学んだ。文化元年に醍醐寺三宝院門跡、高演法親王に導かれ大峰山修行に参加し、法印大先達の称号を授けられ、その後も各地の霊山を歩いた。文政6年頃近江に戻り、比叡山麓の草庵に住んだ。四条派、南画風、蕪村風とさまざまに描いていたが、次第に蕪村に傾倒し、各地の山岳を訪ねた体験をも重ね合わせ、力強い山水画を描いた。