島田元旦 (しまだげんたん)
島田元旦(1778~1840)は、田安家に仕えた漢詩人、谷麓谷の子として江戸に生まれる。谷文晁は兄にあたる。父と兄に学問、絵を学び、十代で大阪に出て、京では円山応挙に師事したという。寛政11年、幕府の調査隊の一員として蝦夷地へ渡り、景観や動植物、
風俗などを写生した。翌年にはその体験あるいは写生をもとに、「毛夷武余島図」を描いた。寛政年間末に鳥取藩の江戸留守居役である島田図書の養子となり、享和元年に同藩の御取次使者御雇となり、図画の御用も務めた。