本阿弥光甫
消息

Honami Koho
letter

掛軸　紙本　28,5cm×37cm(総丈103cm×39cm) 箱入

作品の状態について

画面にオレがあります。
表装裂は品の良い裂が使われています。

　　以上
無銘平造小鍔
　　　　　脇指
致一覧候古キ可爲信國
存候出来も古風ニ御さ候
猶々面上ニ可申入候 恐惶謹言
　　二月七日　　　　光甫（花押）

　　　　　　　　　　　　　本阿弥
<切封> 飛三郎兵衛様 参　　　光甫

《読み》
無銘の平造小鍔脇指一覧致し候。古き「信国」為(た)るべくと存じ候。出来も古風に御座候。猶々(なおなお)面上に申し入るべく候。 恐惶謹言。以上。
　二月七日　　　　　　　 光甫（花押）
　飛三郎兵衛様 参る　　　本阿弥光甫

《要旨》
無銘の平造小鍔脇指を一覧致しました。古い「信国」だと思います。出来も古風でございます。なお、（詳しいことは）お目にかかった時に直接申し上げます。

《語注》
◯一覧　一通り目を通す。　◯信国　相州貞宗の弟子として有能であった山城の信国一派を指すが、何代目の信国を指すかは不明。

《解説》
　小松茂美編『日本書蹟大鑑』第19巻（講談社、昭和54年）所収作品。宛名の「飛三郎兵衛」は不明ですが、刀剣の鑑定依頼に答えた返書で、光甫の鑑定能力の優秀さを証明しています。その書は典型的な光悦流を示し、線の肥瘦や墨色の濃淡などが美しくて紙面映りが良いです。(Ｙ)

作家について

本阿弥光甫（1601〜1682）は、本阿弥光悦の養子・光瑳の長男で、空中斎と号した。
本阿弥家の家職である刀剣の鑑識に長け、祖父光悦の影響を受けて茶の湯や香を嗜んだ他、書画、彫刻、陶芸にも才能を発揮した。

販売と買取（鑑定・査定）について

当店では本阿弥光甫などの書画・掛け軸を販売および買取（鑑定・査定）しています。詳しくは下記の各バナーをクリックしてください。