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白隠慧鶴
座頭渡橋図
Hakuin Ekaku
Landscape
掛軸 紙本 45,5cm×63cm(総丈131cm×75cm) 箱入
作品の状態について
画面が少しアレていますが、鑑賞に影響するアレではないと考えています。
表装締め直しを致しました。
(読み)
信濃なる
木曽地に
かけし丸木橋
ふみ見し時は
危かりしを
しなのなる
其原にしも
やどらねど
皆はけ木と
思ふばかり也
(歌意)
〈継母〉
信濃の国の木曽街道にかかった丸木橋を渡ろうとしたとき(手紙を見られたとき)は、本当に危うくて、ひやひやしたわ。でもおかげさまで助かりました。
〈子〉
信濃の国の原っぱには、宿をとらなかったけれど(あなたのお腹はお借りしなかったが)、原っぱの草はみな箒木という草であったように、生さぬ仲(=継母と継子との間柄)でも母は母です。
〇丸木橋 一本の丸木を渡して橋としたもの。 〇はけ木 ここでは「箒木・帚木」(ははきぎ)のこと。信濃国(現長野県)園原にあって、遠くから見るとほうきを立てたように見え、近寄ると形が見えないという伝説の木。
(解説)
座頭とは、頭髪をそった盲人で、琵琶・箏・三味線などを弾いて、平曲などの語物(かたりもの)を語り、歌を歌い、一方で按摩・鍼治・金融などを業とした者のことです。本作は白隠のユニークな画題で、座頭が杖をたよりにして恐る恐る丸木橋を渡ろうとする場面を描いています。画面右には岩がそそり立ち、松の枝が横に伸びています。また、画面中央の大きく開けた空間や左奥の木々が画面に奥行き生み出し、丸木橋の怖さを増幅させているように見えます。そのため、座頭はあまりの恐怖に及び腰になっています。
賛には、鎌倉時代の仏教説話集『沙石集』巻三の「小児の忠言の事」に見える「信濃なる 木曽路にかくる 丸木橋 ふみ見し時は 危うかりしを」「信濃なる そのはらにしも 宿らねど みなははきぎと 思ふばかりそ」の二首が書かれています。本作には多少異同があります。この二首は継母と子の贈答歌で、一首目は「ふみ」を「踏み」と「文」に、二首目は「そのはら」を地名の「園原」と「その(母の)腹」に掛けています。「小児の忠言の事」は、この小児を「一切善男子皆我父、一切善女人皆我母」というお経の心にかなった賢い心の子供であるとし、親子の愛情を説いています。(Y)
作家について
白隠慧鶴(1685~1768)は、日本臨済禅中興の祖と称される重要な禅僧。
駿河に生まれた。15歳で出家、臨済宗の禅僧となる。各地を巡歴して修行を積み、33歳で郷里の松陰寺に帰り、住職なる。本格的に書画を手が...
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