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小田海僊
秋景山水図
Oda Kaisen
autumn landscape
掛軸 斉藤拙堂賛 絹本 138cm×50,5cm(総丈211cm×68,5cm) 二重箱入
作品の状態について
画面、表装共に良い状態です。
佳景羞無詩可酬満溪
錦繡倩誰収慿欄只誦
唐賢句紅葉青山水
急流
甲子春日
伊勢拙堂居士題
(読み)
佳景 詩の酬ふるべき無きを羞づ、満渓の錦繡 誰か倩(やと)ひて収せんや。
欄に憑(よ)りて只だ誦すのみ 唐賢の句、紅葉の青山 水急流たり。
甲子春日、伊勢の拙堂居士題す。
○錦繡 (ⅰ)美しい絹織物。(ⅱ)美しい詩文の字句、また紅葉・花などのたとえ。
○紅葉青山水急流 晩唐の詩人の許渾「謝亭送別」の詩に見られ、これを引用している。
(大意)
良い景観には恥じいってしまう。それは詩によってその佳景に応えることができないことを。渓谷の両岸に満ちた錦の刺繍のようなさまは、誰かを雇ってあつめおさめることができようか(いや、できはしない)。手すりに寄りかかって、私はただ唐の賢人の句を暗誦するだけである。「紅葉の青山 水急流たり」(紅葉の山のその間に流れる川の流れは速い。)
斎藤拙堂が亡くなる前年の1864年(拙堂68歳)に記した賛は、『拙堂紀行文詩』巻五に「八日。栂尾看楓。同遊者。星巌夫妻以下五十餘人。」と題して収められています。城崎温泉行の旅「澡泉餘草」の道中の1856年10月8日(拙堂60歳)、梁川星巌夫妻らと栂尾を訪れた際、鮮やかな紅葉が広がる絶景を賞して作った詩です。栂尾は京都市右京区にある清滝川上流の景勝地で紅葉の名所として知られています。
良い詩で応えられず恥ずかしく思わせるほど素晴らしかった栂尾の絶景と海僊が描いた《秋景山水図》とを重ね、昔を懐かしみながら賛を記す拙堂の姿が目に浮かびます。(Y)
・斎藤拙堂 1797-1865
江戸末期の儒学者。名は正謙。津藩士。昌平黌に入り、古賀精里に学び、藩の督学となる。詩文に秀で、また実用の学を尊び、種痘を藩内で実施させた。著は『拙堂文集』『月瀬記勝』『拙堂文話』などがある。文政13年(1830)に梁川星巌夫妻らと梅林の名所である月瀬を訪れている。
作家について
小田海僊(1785~1862)は、長門赤間関の染工の子として生まれる。22歳の時、京に出て呉春に入門し、はじめは四条派風の絵を描いたが、頼山陽と交流を持ってからは南画へ傾倒した。文政元年には九州を歴訪し、長...
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