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谷文晁
山陽翁題詩山水図
Tani Buncho
Landscape
掛軸 頼山陽賛 紙本 110cm×27,5cm(総丈200cm×39,5cm) 頼潔箱書 二重箱入
作品の状態について
画面に少しシミ、巻きシワがあります。
表装は極上の緞子が使われており、大変仕立ての良い作品です。
谷文晁と頼山陽は親交があったと伝えられていますが、谷文晁の画に頼山陽が賛を入れた作品はあまり残っていません。
本作品は資料としても貴重な一幅だと考えています。
【頼山陽の賛】
青山一座翠沈々萬態浮雲
自古今正側任它人眼看為峰為
嶺本無心 山陽外史題
〈読み〉
青山一座 翠(みどり)沈々、万態浮雲 自(おの)ずから古今。
正側任它(さもあらばあれ) 人眼の看、峰と為(な)り嶺と為(な)る 本(もと)心無し。
山陽外史題す。
〈私訳〉
一座の青山がある。山は翠色濃く茂っている。いにしえよりに今に至るまで、浮雲がこれにかかって千態万状をなす。正面から人は何とでも見るが良い。それは見る人の心々に任せるが、峰となるも嶺となるも、山はもと無心。ただ雲の去来によってそうなるだけ。山はもとより無心、そうして雲もまた無心。
〈語註〉
◯青山=樹木が茂って青く見える山。
◯沈々=盛んなさま。
◯万態(ばんたい)=様々な状態。万状。
◯任它(にんた/さもあらばあれ)=任他。自信以外のものに任せる。ままよ。
◯人眼=他人の目。世間の人の見る目。
◯峰=高くとがった山。
◯嶺=横に連なる山。山脈。
◯無心=自然のままで、意図的でないさま。
〈解説〉
中国北宋の画家米芾・米友仁父子が始めた米法山水(または米点法)の画法に倣った山水図。輪郭線を用いず、筆を寝かせながら楕円形の墨点を施す表現が、湿潤な空気を作り出しています。
頼山陽が書いた賛文は、文政10年(1827)山陽48歳の時に作られたもので、『頼山陽詩集』巻四に「画山」と題して収録されています。若干の異同があります。本図に描かれた一座の青山をどのように見るかは、鑑賞する人の心によって異なると言っています。(Y)
作家について
谷文晁(1763~1840)は、田安家家臣の詩人、谷麓谷の子として江戸に生まれる。はじめ絵を狩野派の加藤文麗、渡辺玄対に学んだ。天明8年田安家の奥詰見習となり、寛政4年に田安家出身の白河藩主、松平定信付きに...
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