画題の意味:魚
描かれている内容が理解できれば絵画鑑賞はより一層楽しくなります。
今回は魚について解説します。
魚について
魚は、自由に泳ぎ回る姿から、何にもとらわれない境地の象徴とされ文人や職業画家によって描かれてきました。
水中の魚を藻と共に描く「藻魚図」には、「魚」と「余」が通音で「有余」(余裕がある)という吉祥的な意味が込められています。
また、子孫繁栄を象徴し、男子の誕生に際しては出世の願いを込めて魚(鯉)が飾られました。
『詩経』「魚藻」という詩では吉慶の比喩として歌われ、さらに詩歌において恋人を寓意する象徴とされます。
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