画題の意味:鷺(サギ)
描かれている内容が理解できれば絵画鑑賞はより一層楽しくなります。
今回は鷺(サギ)について解説します。
鷺について
白鷺は、白い羽の美しさや優雅な姿から高潔な人格の喩えとして好まれました。
蓮池に鷺の図は、蓮=連、鷺=路のように発音が通じることから、「一路連科」を意味します。(続けて科挙に合格する、立身出世する)(鷺の音読みは「ろ」)
白頭翁と鷺を描く「一路功名」は、鷺=路、白頭翁の頭頂部の白さから長寿、立身出世の意味があります。
日本では古くから意匠として好まれ、鶴よりも民家の近くに飛来するため、より身近に親しまれたともされています。
参考作品:
谷文晁「紅白蓮鷺図」
狩野勝川院雅信「芦舟鷺」
円山応挙「鴨鷺 双幅」
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