画題の意味:牡丹
描かれている内容が理解できれば絵画鑑賞はより一層楽しくなります。
今回は牡丹について解説します。
牡丹について
牡丹は、豪華で美しい姿から「百花の王」とも呼ばれ、富貴の象徴として東アジアで愛好されてきました。
中国では隋・唐の時代以降、牡丹の栽培や鑑賞が盛んになり、玄宗と楊貴妃が牡丹を楽しみ、李白が詩を詠じた逸話は広く知られています。
花を愛でる文化の成熟にともない、牡丹は美術工芸品の意匠としても広く用いられる様になったのです。
また、朝鮮・琉球でも中国文化の影響を受け、独自の美意識によって牡丹が表現されました。
参考作品:
富岡鉄斎「牡丹図」
椿椿山「墨牡丹図」
狩野安信「中菩薩 左右牡丹唐獅子」
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