赤星家
赤星弥之助(1856〜1904)は、薩摩出身の軍需商人で薩摩の人脈を使い大砲成金となりました。
はじめは、神戸港の築港工事で大金を得て上京、日清戦争後は海軍が英国に発注した軍艦に取り付ける銃器全般の代理店を偶然つとめて巨万の財を築きました。
その資金力で日本美術を買い占め、鑑識眼に優れた収集家として知られました。
息子の鉄馬は自らは美術品の趣味がない為、愛好者の保護を期してそのコレクションを、三度の売立により手放しました。
赤星家の売立は、総額三百九十三万八千円となり、戦前の売立でこの額を超える売立は鴻池男爵家(六百八十九万二千四百八十六円)のみでした。
手放された主な作品
「国宝 那智滝図」(現 根津美術館)
「普賢十羅刹女像」(現 奈良国立博物館)
「梁楷 雪中山水図」(現 東京国立博物館)
「馬麟 布袋双幅」
「狩野元信 全身龍図」
など
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