安岡正篤 (やすおか まさひろ)
安岡正篤(1898ー1983)は、大阪市に生まれた陽明学者・思想家。名は正篤、号は瓠堂。東京帝国大学法学部政治学科卒。
幼少から四書五経に親しみ、20代の頃から陽明学者として知られた。昭和2年(1927)に私塾・金鶏学院、同6年(1931)に日本農士学校を設立し、東洋思想の研究と後進の育成に努めた。戦後、昭和24年(1949)に師友会を設立、政財界のリーダーの啓発・教化に努め、その思想的支柱となった。吉田茂から中曽根康弘に至るまで、昭和の歴代首相の指南役を務めた。
終戦時の「玉音放送」で発せられた草案を添削したことは有名で、「平成」の元号の考案者としても知られる。著書に『王陽明研究』『東洋倫理概論』などがある。