五姓田芳柳(初代) (ごせだほうりゅう)
五姓田芳柳(1827-1892)は、江戸に生まれた洋画家。はじめ歌川国芳に浮世絵を、狩野派の樋口探月に日本画の教えを受ける。のちに長崎で目にした蘭画の影響を受けて洋画を独修。維新後は横浜に移住して、日本画・洋画を折衷した独自の画風で肖像画や風俗画を中心に描き、横浜画と称され人気を博した。その後、浅草に移り、ジオラマ制作を手掛けたり、陸軍病馬院の御用掛なども務めた。また、山本芳翠らの多くの後進を育成した。次男の五姓田義松も洋画家。五姓田芳柳(二代目)は養子。「傷病兵御慰問」(靖国神社)「西南役大阪陸軍病院施術図」(東京藝術大学)等の作品がある。