須田剋太 （すだこくた）

須田剋太(1906-1990)は、埼玉県に生まれた洋画家。本名は勝三郎。書や陶芸も能くした。寺内萬治郎のすすめで光風会に入会。1939年と1942年の文展や1947年の日展で特選となるなど活躍。1949年には国画会会員となっている。また、1957年のサンパウロ・ビエンナーレや1961年のカーネギー国際現代絵画彫刻展といった国際展にも出品している。はじめは具象画を描いていたが、のちに抽象画で力強い奔放な画風を確立した。取材旅行にも同行して挿絵を担当した司馬遼太郎の紀行文集「街道をゆく」で第14回講談社出版文化賞を受賞している。「読書する男」「ピンクのターバン」等の作品、「原画街道をゆく」等の画集がある。生前に多くの作品を埼玉県立近代美術館などに寄贈している。