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東嶺円慈
主人公
Torei Enji
Shu Jin Ko
掛軸 紙本 130cm×36,6cm(総丈216cm×52cm) 箱入
作品の状態について
画面、表装ともに良い状態です。
3字で「主人公」と書く事で、仏性を表わす坐る人物を描いています。
これは白隠も「渡唐天神」や「柿本人麻呂」を描くときに書く文字絵です。
頂門揮劒脚底錬丹
三世放下十方聴観
主中主我何似莫
受身心境法瞞
不々庵主(花押)
〈訓読〉
頂門に剣を揮(ふる)い、脚底に丹を錬る。三世を放下し、十方を聴観すれば、主中の主我と何にか似たる。身心に境法の瞞を受くること莫れ。
〈語注〉
◯頂門 頭の上。頭。 ◯脚底 足の裏。 ◯錬丹 不老長寿の仙薬を練り合わせる。 ◯三世(さんぜ) 前世・現世・来世の三つの世。過去・現在・未来の称。 ◯放下(ほうげ) 禅宗で、一切の執着を捨て去ること。 ◯十方 あらゆる方角。四方(=東・南・西・北)・四隅(=北東・東南・南西・西北)と上・下の方角。 ◯主我 (1)主観的の我。(2)自己の利益を主として、他を思わない考え。 ◯瞞 事実を覆い隠してだますこと。
〈印章〉
・白文方印「圓慈之印」
・朱文方印「東嶺」
・朱文楕円印「淲池逆水」
〈解説〉
この図は『無門関』第十二則の「巌喚主人」の公案を説いたもので、「主人公」の三文字によって端座する人物を描いた、いわゆる文字絵です。定に入って、坐禅三昧の人物の姿勢を表現しています。東嶺はこの主人公図では、ほとんど「不々庵主」の別号を用いています。自賛の趣旨は禅の極致を要約したものです。
主人公とは真実の自己、自己の本分のことで、誰もが本来具えている仏性を指します。中国唐代の瑞巌師彦和尚は、毎日自分で自分自身に「主人公」と呼びかけては、自分で「はい」と応じ、「惺惺著」(はっきりと目を醒ましておれよ)と語りかけては「はい」と答え、さらに「如何なる時も人に謾られてはならんぞ」と言い聞かせては「はい、はい」と自問自答るのが常であったといいます。禅の修行は、まずこの主人公に目覚めることが肝要ですが、それで終わるのではなく、悟後の修行を怠らずに正念相続し、日々において自己を練磨し、明瞭さを持続させることが求められます。(Y)
作家について
東嶺円慈(1711〜1792)は、滋賀県近江出身の臨済宗の禅僧。
9歳の時に得度し、古月禅材に学んだのち故郷に帰って草庵を営み打座静修に勤めた。
寛保3年に駿河に下り、白隠の会下に参じ苦修練行を重ねた。
白...
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